2010年1月31日 京都・ちおん舎

第1回の理系女子cafeが2010年1月31日、京都にて開催されました。
会場となった「ちおん舎」さんは、「温故知新の緑創空間」として、茶会やコンサート、文化活動をはじめとする、さまざまなイベントに活用されています。

「ちおん舎」の歴史は古く、法衣商を営んできた西村家の居宅をそのままイベントスペースとして貸してくださっています。その情緒あふれる部屋の雰囲気に和やかなムードでイベントがスタートしました。

はじめのプログラムは、3名の理系女子の方をゲストにパネルトークを行いました。
会場も巻き込んだトークセッションにざまざまな意見が飛び出しました。

■理系女子って・・・?
「理系の女性はタフ!?」・・・実験は失敗の連続だから、何事にもトライする精神が身についている?!
「理系は論理的というイメージがあるみたいだけど、文系の人ですごく論理的で多様性のある人もいるので、実は、文系・理系は関係ないかも・・・」
「職場では、理系・文系関係ないけど、久々に実家に帰って、母親と話したときに、主語も結論もない話にビックリした!(笑)」
などなど、理系女子というよりも、「同じ環境、同じ女性という共通項があれば、理系も文系も関係ないのでは?」といった意見が多かったです。

■修士課程・博士課程に進学するときの問題は・・・?
「博士課程に進むと就職は厳しくなるかもしれないけど、今、自分が『研究を続けたい』と思って進学を決めました!」
「就職や生活の問題、不安はあるけど、何事もポジティブに捉えて状況に応じて対処できれば大丈夫」
「研究は未知の世界。まだ、答えの出ていない問題に対して、どうアプローチしていくか、自分で考えてそれを導き出していくものだから簡単ではないけれど、自分がやりたいと思うことをやることが大事」

■就職について、仕事について
「研究を続けたいと思っても、研究職というのはなかなかシビア。『100%研究』ができなくても、60%くらいは研究ができたり、それに近い仕事もあるので、自分と折り合いをつけながら、仕事を探していけるといいかもしれないですね」
「就職をして、実際に働いてみると、専門職以外でも、データ分析や企画の中で自分の知識が活かせる部分があるから、『理系だからこんな仕事』と決め付けない方が良いと思います。」

2つ目のプログラムとして、ワールド・カフェ形式によるテーマ・トークを行いました。
ワールド・カフェとは、集まった人々がオープンで創造性に富んだ会話ができるようファシリテーションする仕組みです。
今回、4つのテーブルに分かれて、それぞれのテーマで自由に話し合ってもらい、それをファシリテーターが模造紙に書いていきます。このプロセスを15分×3ターム行いました。
4つのテーマは、
・「理系の良いところ」
・「理系としてどう仕事を選ぶか」
・「女性だと自覚する、させられる周りの対応って?」
・「(結婚とか、お付き合いとか)男性関係はどう?」
畳の部屋で、お茶とお菓子を食べながら、本当にざっくばらんに話し合ってもらい、おもしろい話が飛び出しました。
理系といっても職場や研究室で「女性ばっかり」と「男性ばっかり」のところがあり、それぞれ出会いや対応は違うということに新しい発見や気付きもあったようです。
また、理系ならではのエピソードに「あるある!」共感も多く、ところどころで笑い声が起こるほどの盛り上がりを見せました。

最後に「Rikejo」に実際に寄せられた女子高生の質問に、各グループで自分の意見を話し合ってもらいました。

今回はじめて行う「理系女子cafe」でしたが、参加者のみなさんがそれぞれ出会いや発見を持ち帰ってもらえたら嬉しいです。