2010年3月10日 大阪・梅田

第4回「理系女子cafe」は、大阪・梅田にて行いました。
今回は、少人数ということもあり、みなさんの自己紹介からはじまりました。
大学での専攻が多種多様で、「どうしてその研究を選んだの?」「どんな研究をしているの?」など、お互いに興味津々。
また、現役大学生から20~50歳代の社会人の方が参加していたので、それぞれの年代でキャリアの多様な意見交換もでき、今までの3回とは違った雰囲気で楽しんでいただけたようです。

≪アンケート内容の紹介≫
■イベント全体、各プログラムで良かった点は?
「すてきな人生の先輩と出会えてうれしかった」
「少人数でわいわいと話せてよかった」
「みんなが自分が持っている悩みや想いを話すことができて、他の人がそれに対して真剣に向き合っていたのが良かったと思う」

■ご自身の中で「気づき」「発見」はありましたか?
「みんなに自分の進路について話すことで『なぜ、理系に進んだのか』『なぜ、“金属”という分野を専攻したのか』という点について、もやもやとしていた部分が晴れた。理系の何が楽しくてこの道に進んだのか、自分の思考が少し整理できた」
「自分の話をすることによって、なぜ理系だったのか“棚おろし”することができたような気がします」
「育児も仕事も両立している先輩の話を聞いて、子育ては“子供を育てる”ことだけをするのではなく、同時に自分のスキルアップもできるんだということを知った」
「どの分野でも理系の人の考え方には共通点があることに気がついた」
「がんばっている先輩リケジョの姿が見られて、勇気付けられた」

≪テーマ・トークでの意見≫
今回のワールド・カフェは、2テーマ。
テーマが少なかったので、同じテーマでも全員と話ができるようにメンバーを入れ替えながら行いました。

★「中高生に伝えたい理系の楽しさ」
「未来志向!わからないものに対して常に『知りたい!』という欲求が生まれ、探求できる」
「生物の仕組みを知ると、自分も生きている実感が湧く」
「理系的美的感覚!数式や生物の仕組みがシンプルだと“美しい!”と感じる」
「専門があるので、手に職がつけられる」
「好きなことがそのまま職業につながりやすい」

★「理系出身の女性同士で一緒に考えたいこと」
「自分の時間の作り方」
「結婚について:結婚相手は文系?理系? それよりもライフスタイルが合うことが重要!」
「出産について:産休を取ったときのブランクへのキャッチアップの方法」
「育児について:仕事との両立や子育てを楽しむ方法」
「学位の活かし方:就職先で自分の専門はどれだけ活きるのか?企業とアカデミックの違いは?」
「ポスドク問題:教授の理解、親の理解を得るには?」

出産・育児についてのディスカッションの中で「ラットを使った実験で、迷路や餌の採取といった課題では、出産を経験していないラットより母親ラットの方が優れているという結果が出ている」という話にみなさんがとても関心を持ったことが印象的でした。
出産・育児によって仕事や生活が制限されるのではなく、すべてをこなすことができる、女性はマルチタスクができる素質がある(と言われている)ことに興味津々でした。
文系・理系関係なく、働く女性にとってワーク・ライフバランスは興味深いことです。
理系職だと、どうしても男性中心の職場環境になることが多く、今の職場には産休を取ってから会社復帰している女性がいないという方もいました。
「理系女子cafe」が、情報交換の場であり、自分のロールモデルとなる先輩を見つけるきっかけとなれば嬉しいです。